FIRST COLLECTION — 桜を、甘くしない。
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WAのファーストコレクションとして選んだモチーフは、桜でした。
ただし、桜の花をそのままリングにすることは考えていませんでした。
桜は美しく、象徴性のある花である一方、表現によっては装飾的になりすぎたり、女性的な印象に偏ったりすることがあります。
WAがつくりたかったのは、性別や服装に左右されず、誰もが自然に身につけられる桜のリング。
そこで着目したのが、「花筏」という日本の情景です。
桜ではなく、桜が流れる時間を
散った桜の花びらが水面に浮かび、流れに沿って静かに進んでいく。
日本では、その美しい光景を「花筏」と呼びます。
花そのものだけではなく、水の流れや光、花びらが重なりながら移ろう一瞬まで含めて生まれる美しさ。
SAKURA RINGには、桜の形を直接的に表現するのではなく、花筏が生み出す流れと余韻を落とし込みました。
リングの表面を巡る繊細なラインは、水面の流れを表現したもの。
その中に刻まれた四枚の花びらが、見る角度や光の当たり方によって、静かに姿を現します。
花を、甘くしない
制作の中で最も悩んだのは、桜の繊細さを残しながら、女性的な印象に寄せすぎないことでした。
花びらを大きく見せすぎると、装飾性が強くなる。
反対に、存在感を抑えすぎると、花筏という着想が伝わらなくなる。
ラインの深さ、花びらの大きさ、リング全体の幅や厚みを細かく調整し、花の柔らかさと金属の力強さが共存するバランスを探りました。
手元で主張しすぎることはない。
それでも、近くで見ると確かな意匠がある。
シャツやデニム、ジャケットのような日常のスタイルにも自然に馴染み、性別を問わず身につけられるデザインに仕上げています。
Silver 925を選んだ理由
素材には、Silver 925を使用しています。
シルバーが持つ静かな光沢は、水面に反射する光や、流れる花びらの陰影を表現するために欠かせないものでした。
光を強く反射する角度もあれば、落ち着いた影を見せる角度もある。
身につける人の動きや時間の経過によって表情が変わり、使い続けるほど、その人だけの質感へと変化していきます。
日本国内で、リングの幅や厚み、表面の仕上げ、肌に触れる内側まで確認しながら、一つずつ丁寧に制作しています。
何度も見直した、幅と厚み
リングは、わずかな幅や厚みの違いで印象が大きく変わります。
細すぎれば繊細になりすぎ、太すぎれば花筏の静かな美しさが失われる。
存在感はありながら、指元に自然に馴染むこと。
長時間身につけても違和感が少なく、男女どちらの手にも合うこと。
見た目だけではなく、実際に身につけたときのバランスまで考え、細部を何度も見直しました。
FIRST COLLECTION
桜の花を描くのではなく、桜が流れていく時間をかたちにする。
SAKURA RINGは、WAが考える「花を身に纏う」という思想を、最初に表現したアクセサリーです。
大量に生産することはできません。
その分、素材や造形、仕上がりに妥協せず、確かな状態で届けられる数だけを制作します。
華やかすぎず、無機質すぎない。
静かな花の気配を、日々の装いに。
花筏を、指元に。